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血沸き肉踊らず・・・ [読了]

スカイ・クロラ 森 博嗣 (著) 中公文庫

同僚から「戦闘機乗りの話だから、本読みさんにも読めると思う~←?」ということで借りてました。彼女はワタシがちょっと前に「戦闘妖精・雪風」を褒めちぎっていたのを覚えていたらしい・・。なので、当然近未来もののメカメカした内容だと思っていたのですが、しょっぱなから「直列八気筒のエンジン」・・??いや、機械オンチのワタクシでもこれってガソリンエンジン??と思うわけです。読み進むうちに「プロペラの音」「増槽」などという単語が目に入ってくると記憶は完全に「松本零士のザ・コクピット」(最近の若い人は知らないと思います・・ワタシは更に古く「戦場まんがシリーズ」なんですわ)へとトリップしてしまい、「そうか、カンナミ君が働いているのは絶対中島飛行機製作所だわ!」などと盛り上がっていたのですが、ストーリーの方は戦闘シーンこそ迫力満点なものの、主人公達の喜怒哀楽の表現はあまりにも淡々としています。きっと作者の書きたかったことは(作中の挿入される9ストーリーズに象徴させているように)無垢なこどもたちに降りかかる残酷な運命とそこから抜け出そうとする彼らの儚い抵抗と挫折なのでしょうが、ごめんなさい、そういう展開は期待していなかったのですよ・・・。と言ったら「森博嗣に血沸き肉踊る展開を求めるという時点で間違ってます!」と怒られてしまいました。そういえば、森博嗣は女王の百年密室―GOD SAVE THE QUEEN しか読んだことないのですが、これも血沸き肉踊らなかったなあ。


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池内紀 [読了]

今年の年末年始は池内紀に嵌っております。
池内紀といえば、カフカというのが一般的な認識とは思いますが、エッセイとか短編なんかも結構読ませます。しかも、サクサク読めてなおかつ印象に残るというかなり(ワタシ的には)優良なタイトルが多いです。(翻訳作品は別ですよ)

ここ2~3日で読んだ本。
二列目の人生 隠れた異才たち 晶文社
海山のあいだ 角川文庫ソフィア
姿の消し方―幻想人物コレクション 集英社
川の司祭―十二の塔の物語 マガジンハウス
錬金術師通り―五つの都市をめぐる短篇集 文藝春秋

この中だと最後の「錬金術師通り」が、完成度が高いかなあ。ちょっと謎めいてブラックな匂いも漂わせつつ、ユーモラスな語り口が名人芸です。ああ、プラハとかウィーンに行きたくなってくるなあ。


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泣いてしまいました [読了]

もう、言うことはありません。買ってでも借りてでも良いので、是非読んでください。

夕凪の街 桜の国 こうの 史代 (著) 双葉社

今年の文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞だそうです。


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