悲劇週間と革命 [読了]
「革命」というと「ベルサイユの薔薇」しかよくわかりません。中学の時、先生から夏休みの読書感想文に「世界をゆるがした十日間」を読め、といわれて「そんな安っぽいタイトルの本なんてろくなモンじゃなかろう」と思って司馬遼太郎の「関が原」で提出いたしました。。
先日から取り組んでいた矢作俊彦の「悲劇週間」という小説をようやく読み終えたのですが、この作品の直接の舞台はメキシコ革命(マデロ大統領統治時代)下のメキシコシティです。しかし、その背後で「パリ・コミューン」「明治維新」という2つの革命(明治維新を革命と言っていいのか??政府主導の革命的国家改革とでもいうのか?)が色々と主人公やその他登場人物の行動や思考に影響を及ぼしていることが明らかになっていきます。
「メキシコ革命」は市民革命と民族革命が混在した社会変化だったようですがアメリカの黒幕ぶりが凄いわ。黒船にしろテキサス併合にしろ、昔からジャイアン主義だったのね。なんとなく感じたのは、ベル薔薇の革命やロシア革命はどっちかというと国家運営としての政府とそれを支える貴族制度の疲弊→ 崩壊・リストラって感じで、明治維新とかメキシコ革命は外国(宗主国)からの搾取に対する防衛としての内部改革になるのかしら?というところ(この辺、全然根拠ないです・・・)そういう意味でいうと国外との関連性が秒単位の情報戦となる現代は本来は古典的な市民革命タイプもすぐに民族色が強くなってかえって部族・宗派闘争に陥りやすいのだろうか。(東ティモールとか中東・中央アジアの各国とか)
しかし、勉強不足のため「パリコミューンて、教養の科目であったよな~とらなかったけど」「そういえば閔妃暗殺って母親がそういうタイトルの本読んでたよな~」というていたらくで、残念ながらこの辺はすっ飛ばしてストーリーだけを追いかける他無く、非常に残念でした。もっと勉強しなければいけませんね。
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