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映画版のハムレットを観て見ました。 [本以外の話]

かのアップダイクも観たというケネス・ブラナー版の「ハムレット【字幕版】」をレンタル屋から借りてきて観ました。原作に忠実なあまり、4時間という拷問のような上映時間でしたが、そこは家で観るわけなので、適当に休憩をとりながら堪能できました。

自分はハムレットがあんなにファザコン(マザコン?)に固執しなければ、みんな意外と平和に暮らせたんじゃないの??などと長年思っておりましたが、映像でみるといや、やっぱり駄目だったね、というのが理解できてちょっと目から鱗でした。

以下ねたばれのため注意です。
(ハムレットにねたばれもあるか?というところですが・・・)




何かそうか、と言いますとあれです「ノルウェー王」の存在です。多分このラストの演出はベルイマン(だったか記憶が定かでありませんが)の説を採用してると思うのですが、甥フォーティンブラスの野望(父の領地をデンマークから取り戻す)をひたすらデンマークに恭順の意を示している現ノルウェー王はとりあえず考え直すように甥を説得しポーランド出兵へとそのエネルギーを転換させるのですが、ここでこの30年ひたすらおとなしくしていた老王の隠れた意図が露わになってきます。すなわち、ポーランド出兵のため、デンマーク領内を通過するときにエルシノアに立ち寄りデンマーク王家に挨拶をせよ、そしてそのとき、「不意を襲って皆殺しにしてしまえ」。うーん、考えすぎかしら。でもって、今後フォーティンブラスは1~2年のうちに名誉の戦死か不可解な事故で死んでしまって、その跡目を現ノルウェー王の孫息子(もしくはそういう設定の庶子)かなんかが受け継いだりするとまた面白いんだけど、そうなるともう「ハムレット」の世界ではありませんね。

ハムレットから派生した舞台・映画だと「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」というのもありまして、これもオススメです。

新訳 ハムレット

新訳 ハムレット

  • 作者: ウィリアム シェイクスピア
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 文庫


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